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(第3回) 間食のススメ

9:00 AM

フットボール選手のための栄養講座:間食のススメ

○間食の活用

「間食」と聞くと、甘いお菓子やスナック菓子、ジュースなどを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、フットボール選手にとっての間食は、食事を補う“補食”。13食を規則正しく食べることが大切なのはもちろんですが、どうしても不規則になってしまう時や、朝練で朝が早い時、食事後練習までに4時間以上空くような時、1日の練習が終わった後など、朝食・昼食・夕食の13食では量が足りないという場合には、間食(補食)で食事回数を増やして、栄養を確保しましょう。

また、一度にたくさんの量を食べられないという人にもおススメです。無理に一度の量を増やすのではなく間食(補食)により食事の回数を増やすことから始めてみましょう!

○間食のタイミング

1)朝練後

朝早くから練習があり、朝ごはんが十分に食べられないという場合もあると思います。そんな時は、無理して一度に済まそうとせず、朝練が終わったあとに間食を取り入れ、“分けて”食べることで量を確保しましょう!

 

2)トレーニング・練習前

食事を摂ってから練習までの間に4時間以上空くような場合、特に脳のガソリンが少ない状態になってしまいます。例えば部活で頑張る高校生の場合、練習を始める16時頃には脳のガソリンが減少し、集中力が低下しはじめます。これでは、スタミナだけでなく集中力も欠けてヤル気の半減やケガを引き起こすことにもなりかねません。

このような練習前には、消化が良くすぐエネルギーになる炭水化物(糖質)中心の間食(補食)をしましょう。おススメは、おにぎり・あんパン・カステラ・バナナ・果汁100%オレンジジュースなどです。

 

3)トレーニング・練習後

練習後は、貯えていたエネルギーが減り、筋肉も疲労し傷ついている状態にあります。この時、いかに早くエネルギー源の糖質と筋肉の材料となるたんぱく質を補給するかがカラダづくりや疲労回復のポイントになります。なぜなら、練習後は運動で使われたエネルギーの回復を早め、運動でうけたダメージを修復しようと体内でたんぱく質の必要性が高まる“ゴールデンタイム”だからです。

そこで、練習後30分以内を目安に、おにぎり・あんパン・カステラ・バナナなど糖質中心の食品と、牛乳やヨーグルトなどのたんぱく質を含む食品を組み合わせましょう。また、プロテインやゼリードリンクなどのサプリメントの活用も効果的です。ただし、家に帰って夕食が食べられないなんてことがないよう、くれぐれも食べすぎないように注意しましょう。

ちなみに、制服を着た学生が部活帰りに炭酸飲料や甘いジュースなどのペットボトルを片手にスナック菓子や甘い菓子パンを買い食いしている光景をよく目にしますが、これは一時的な満足を得られても練習の成果を身につけるための栄養は得られませんのでおススメできません。

・コンビニの賢い利用法

コンビニは今、どこにでもありますし、何でも売っている大変便利なお店です。間食(補食)を用意するのにも大いに活用できますね。ただし、使い方を間違えると、栄養の偏りが出てしまってコンディションを崩す原因にもなりかねません。自分の目的や状況に応じてより良いものを選べるようになりましょう!

○冷蔵庫に常備しておきたい食品

冷蔵庫に常備している食品はありますか? おそらく各家庭でさまざまだと思いますが、是非この機会に、間食(補食)として摂れる食品も、常備品に追加してほしいと思います。

そこでおススメなのが、果汁100%ジュースと牛乳・ヨーグルトです。「栄養フルコース型」の食事は、「④果物 、⑤乳製品」がそろわない場合が多いですが、自宅の冷蔵庫に果汁100%ジュースと牛乳・ヨーグルトを常備しておけば、選手自ら手軽に補給することができます。

他にも、ハムやチーズ、豆腐・納豆・卵などなら、さほど手をかけずに食べられる「②おかず」なのでおススメです。