(第１回) フットボールと食事の関係

■フットボール選手のための栄養講座：フットボールと食事の関係
○なぜ食事は大切なの？
フットボール選手の皆さんが才能を活かす、練習で身につけた技術を試合で十分に発揮させるためには「基礎体力」を備えたカラダが必要です。その基礎体力は「運動・栄養・休養」の3つからつくられます。つまり「練習やトレーニング」と「食べること」、そして「寝ること」のバランスが大事。だからフットボール選手は、練習やトレーニングと同じくらい「食べること」「寝ること」にも一生懸命であってほしいですね。

基礎体力がつけば、いまよりもっと強度で高度な練習が出来るはず。より高い技術が身につき、精神力も磨かれていきます。基礎がしっかりしていればしているほど、図の三角形が大きくなり、競技力の向上につながるのです。反対に、基礎がしっかりしていなければ、厳しい練習をこなすことも、高度な技術や戦術を習得することも難しく、場合によってはケガをしてしまったりということになりかねません。基礎の部分を見直すことで、憧れの選手に近づく日もそう遠くないはずです！

○フットボールをするのに必要な栄養
フットボールをするということは、「生きるために必要な分の栄養」+「日常生活に必要な分の栄養」に加えて、「フットボールをする分の栄養」も必要になります。さらに成長期のフットボール選手にいたっては、そこにとても大切な「日々成長する分の栄養」も加えなくてはなりません。

栄養が不足した状態では、自分の身を削って動いたり、疲労したカラダが回復できなかったり、成長するための栄養まで運動のためにまわしたりと、フットボール選手に必要な強いカラダを手に入れるどころか健全な成長を阻害しかねません。よって、フットボール選手は、たくさんの栄養を毎日の食事でしっかり摂る必要があるのです。

○朝ごはんを食べよう！
みなさん、毎朝ちゃんと朝ごはんを食べていますか？
夜型の生活をすると、翌朝すっきり起きられず朝ごはんを食べる時間が無かったり、夜遅くの食事が胃もたれなどの原因となって食欲が無かったりと、朝ごはんをきちんと食べるのが難しくなります。しかし、それでは困ります。朝ごはんには大切な役割があるのです！

フットボール選手は、たくさんの栄養を摂る必要がありますので、1日3食の内の大事な1回である朝ごはんを抜いてしまうと、昼からどんなに食べても1日分の必要な量をまかなえない場合も出てきます。こうなるとカラダづくりどころか、成長する分までの栄養を削るという悪循環が生じてしまいます。

また、夕食を食べるのが例えば21時くらいだとすると、翌朝7時までで10時間くらいの絶食状態になります。すると血糖値が下がっていますので、起床時は1日の中で最もエネルギーレベルが低い状態になっています。そしてそのまま朝ごはんを食べないと、ぼーっとして集中力が散漫になったり、イライラしたり、無力感、疲れるなどの体調不良を引き起こします。さらに、朝ごはんをきちんと食べないと体温が上昇しませんので、文字どおりウォーミングアップができていない状態になってしまいます。

しっかりとした朝ごはんは、その1日の活動に備えた大切なウォーミングアップであり、半年後・1年後の成長を左右します。よって、朝ごはんを抜くなんてことはとんでもないことです、朝から十分に食べられる良い生活サイクルを身に付けましょう！