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(第8回) からだづくり講座 Session7 からだに対して水平に引くエクササイズ

8:00 AM

からだに対して水平に引くエクササイズ

これらのエクササイズは水平に引く力を増すだけではなく、胴体を正しいポジションに保つ筋力を向上するという観点も非常に重要なものです。実際に引きこむ力を発揮するためには上体の角度を保った状態で行う必要があるので結果的にこのエクササイズを行うことで身体を丸めないように支える力を鍛えることが出来るのです。

斜め懸垂(Inverted Row)
スミスマシンや低い鉄棒を使い足を地面に、もしくはボックスにつけた状態で懸垂をします。体は足から頭までを直線(背骨はニュートラルにして)踵を地面につけてバーを握り、身体をバーに近づけるように引き上げます。このとき、肩が耳に近づかないようにしながら、胸をバーに近づけます。かならず胸をバーににつけるようにしましょう。引き付ける動作の時に体が撓まないように気をつけましょう。最初は地面に足をつけて、ある程度角度がある状態から始めて、徐々に平行に近づけてゆきましょう。ゆっくりした速度、特に下ろす速度が速くならないようにコントロールしながら行うのがポイントです。

ベントオーバーロウ
デッドリフト(Session3参照)のようにバーを引き上げる状態で上体を前傾した状態で、バー、もしくはダンベルを持ち、胸の下に向けて引き上げます。斜め懸垂と同様に肩が耳に近づかないように肩甲骨が頭の方向に動かないようにしながら、肩甲骨同士を寄せ合い、そして引き上げます。この時顎が前に出ないようにしましょう。ウェイトをからだの前に持っているので下半身で自身の身体を若干後ろ方向に押し出す感じで踵に近い部分に乗りながら行います。
出来るだけコントロールした速度で行い、特に下ろす速度が速くならないように気をつけて行います。

片足で支える・片手で重り持つ

シングルアームベントオーバーロウ
ベントオーバーロウを片側だけ重りを持って行います。片側だけ持つことで体が捻られる力が加わりますが、それに負けないように身体を捩らずに引き上げます。

シングルレッグダンベルロウ
両手で引く
シングルデッドリフト(Session3参照)の要領で身体を支え後ろ足をベンチやボックスに乗せ、身体を前傾状態に保ちます。この時後ろ足は押し出すように力を入れ、頭から踵までが一直線になるようにします。 この状態で、ダンベルを胸に引き上げます。この際肩甲骨が頭に近づかないようにし、胸を張りながら行うようにしましょう。地面についている足で体を後ろ気味に押し出しながらダンベルを引き付けるのがポイントです。

片手で引く
ついている足と同じ側の手で引く
両手の場合と同じ姿勢で地面に足をつけている側と同じ側で重りを持つ。そして、バランスを崩さないように身体に対して垂直に重りを引き込む。両手で引くエクササイズと比べて付いている足で内側に絞る力を発揮して引きこむ力を出す点が大きく違う。

付いている足と逆側の手で引く
両手の場合と両手の場合と同じ姿勢で地面に足をつけている側と逆側の手でで重りを持つ。そして、バランスを崩さないように身体に対して垂直に重りを引き込む。両手で引くエクササイズと比べて付いている足でに外側に開く力を発揮して引きこむ力を出す点が大きく違う。このエクササイズでは特に背中が丸まってしまいがちなので胴体をよじらないように注意する。

身体に対して垂直に引き込むエクササイズでもまず、両手両足を均等に使うエクササイズがキチンと出来るようになるまで実施して、その上で片手や片足のエクササイズを加えて行きましょう。特に斜め懸垂では45度程度の角度でコントロールしながらバーを胸にキチンと付けられるようになりましょう。
サンプルプログラム
斜め懸垂 10回3セット
ベントオーバーローイング 10回3セット

週3回

これがキチンとブレなく出来るようになったら
斜め懸垂 5回5セット
ベントオーバーローイング 5回5セット

片手・片足のエクササイズのどれかを 8回4セット (後2回くらい出来そうな重りで)

に変更してみましょう。

水平に引くエクササイズは特にフォームが崩れやすいエクササイズの一つです。きちん正しい方向に下半身で力を出して身体を支え、正しい姿勢を維持して行うことが何より大事です。設定回数ギリギリではなく、後1回から2回出来る重量を選んでやってみましょう。セット間は1〜2分程度にして休みすぎずにやってみましょう。